プロセカ イベスト「荊棘の道は何処へ」、暁山瑞希は”こう”救う!!!!!! [イベントストーリー考察・予想・の感想]

今回は25時、ナイトコードで。のイベントストーリー「荊棘の道は何処へ」、暁山瑞希はこう救う!ってなことで、ストーリーについてまとめつつ、好きなところなどなど語っていこうと思います!!

ただ語るといってもなかなか難しいものがあるので、ひとまず「良かった点」と「微妙な点」、そして一部深掘りしたくなったらしてみるというような感じで進めていきます!

そして注意として、当記事は当然ながらプロセカストーリーについてガンガン触れるので、ネタバレ注意です!
ストーリー興味ないぜ!とか、ストーリー見るのちょっと億劫になってる方はぜひストーリーを全部見てからこの記事に戻ってきてください!

目次

あらすじ

一歩を踏み出したまふゆの姿を見て、「自分も前に進みたい」という気持ちを強くする瑞希。文化祭を前に、今まで話せずにいたことを絵名に打ち明けようと決意するが——。

公式のあらすじから引用

描き下ろし楽曲

作詞・作曲:なきそ 様

イベントストーリーまとめ

今回のイベントストーリーは、そもそもの開催時期が1日と3時間延期されたり、またイベントトップ画像がインパクトのある画像となっており、開催前からかなり話題になっていました。

そしてその反響通り、今回のストーリーはニーゴにおける暁山瑞希という存在にとっての大きな転換点となるであろう内容が、非常にしっかりした表現で描かれており、まとめてしまうにはあまりにももったいない内容です。

ぜひとも瑞希の事を思いながら、胃をキリキリさせながら本編を御覧ください。

以下、今ストーリーの感想を語る文章が始まり、そこでは今回の内容にガッツリ触れながら語るため、ネタバレ注意です。

イベントストーリーの良かった点

今回のイベストは、始まる前から衝撃的なイベントトップイラスト、そして公開されたあらすじ、前回のニーゴイベの終わり方の不穏さ。
その前回イベの終わり方の不穏さからある程度覚悟はしていたといっても、いざその件が始まるであろうことが分かった開催前日の告知からずっと胃が痛くて、かつて自分のメンタルの調子が一番良くなかった時を思い出すようなしんどさを感じていたんですが、当然その内容もその覚悟通り、いやそれ以上と言ってもいいかもしれないような内容で、終わった後は魂が抜けたような感じでもあり、また頭の中を色々な考えが巡ったりしました。

色々な反応を見るにこのイベ開催のスタートが3連休のタイミングで良かったねって感じでしたね・・・w(もしかしてそれを狙って延期したのもあるのか・・・?(ないです))

そしてイベントストーリーの良かったところ・・・といっても終わり良くないので良かったところという言葉が適切かは難しいんですが、とりあえず良かったと思ったところを。

今回のストーリーの中で唯一といっていい、全てを忘れて楽しめたのが、

この司のショー。

司お前、他ユニットのストーリーでも飛ばされてるのか・・・と、ここは全てを忘れて楽しく見れていた気がしますww
さすが司、ニーゴのストーリーに向かう豆腐たちも笑顔にしようとしてくれて、ここでもスター性を発揮しとる・・・!w

謎解きパート

またニーゴの描写で、今回の中では癒やしだったとも言える

この謎解きの描写。

左の画像の問題の解き方はさっぱりですが、右の方に関してはちゃんと解けるのがいいですね、面白いです!

一応、右の画像の謎解きの答えと解説を

この国=日本であり、その日本における都道府県名に含まれている動物「取」「鹿児島」「本」が書かれているので、残りは「群」で正解は馬、という謎解きでした。

瑞希が「地理が得意といっていた」というところからまふゆが解いた謎でしたが、高校生の地理というほどか・・・?とちょっとだけ思ったりもするところでしたが、それを聞いたのが瑞希が中学生の頃とかだったりするならめちゃくちゃエモい表現だったりするなと思ったりするところですね・・・!(多分考えすぎ)

また最後の鍵を見つける描写は

絵名は瑞希のことをよく分かっているという描写でもあり、逆に決定的な部分は分かってはいない(最後の鍵には絵名自身ではたどり着けない・別の人が答え合わせをしてしまう)ということをここで暗示している(していた)ようでもあり、貴重な癒やし的なシーンの中でも不穏さを感じ続けたストーリーだったなと。

毎話終わる度に・・・

そんな不穏さを決定的にし続けていたのは、

やはりこのイベントトップの瑞希のこの表情、だと思います。

司の楽しいショーを見ても

ニーゴのみんなが文化祭を楽しんでいる様子を見ても

その区切りごとに、1話を見終わる毎にこのイラストで現実に戻されてしまう。(連続で見てたらそれはないんだけど、各話タイトルとかも見たいから1話ごと見る派です)

かつてのみのりのちょっと不穏であったイラストも、

5話には登場し、その表情はむしろ前向きに頑張るきっかけであることが早々に語られていました。

今回もそうであれと、そんな表情すらも晴れやかにして終わってくれるんじゃないか、というわずかな望みは

回を進む事に絶たれていき、そのイベントトップイラストが登場しないまま、屋上に神高生が来てしまったという6話が終わって。

そして7話で決定的なことが起こり、

8話でこれ。

エグすぎるんだよマジで、ずっと胃が痛かったよ。

悪い方に進んでいく以外にないと、なんとなくは分かってしまっている中、それでもちゃんと8話の最後まで読み進め、絵名と瑞希の物語を受け止めた豆腐たちはめちゃくちゃ偉いです、マジでキツかったもんな・・・

逆に4周年で始めた人もいるかもしれない中で、このミッション(右上)は容赦なさすぎるだろっていう話もありますが・・・www

フルボイスの恩恵

また今回そんな瑞希の抱える感情がより詳細になったとも言える、今まで瑞希にかけられてきた言葉がちゃんと音声として我々も聞くことになったこの描写。

4周年でボイスが追加されたのも、この瑞希というキャラクターが抱えるものをより正しく、正確に、その質感すらまで表現したいということがきっかけだったんじゃないかとすら思えるもので

絵名が瑞希のことを知ってしまう原因となった男子生徒たちにもボイスがついて、その悪性的な描写もより立った気がします。(だからこそ賛否が激しいと思ったりもするのですが、この男子生徒たちに関してはまた後述)

瑞希の行動のリアルさ

また今回、自分の口から話す覚悟を決めた瑞希でしたが、覚悟を決めてもなお、ちょっとずつ先延ばしにしていっているような描写が見て取れました。

話すと決めても、「次いつ会えるか」というメッセージを絵名に送ることができず、

文化祭に来るかもしれない絵名のことを知った時には不安に思い、

やっぱり来ないかもと聞いたら少しだけ安堵したような表情を見せる。

それでも自分以外からその事が絵名に知れるのが嫌だと思う瑞希は、”次に会えたら”を”文化祭に来ることになったら、それまでに必ず”と先延ばしし、

文化祭に来なくても”いつか話す”と、来なかったら更に先に伸ばす(伸ばしてしまえると考える)ような口ぶりでもありました。

そして絵名が文化祭に来ることが確定した前日のメッセージでは

”それまでに、必ず”と言っていたところから、”文化祭が終わったら(後夜祭)”と、さらに伸びた。

この先延ばしが決定的な出来事の原因となってしまったというのがなかなかにキツいんですが、

”文化祭でバレてしまうかもしれないから、文化祭前に話そう”という、元々話す覚悟を決めるうえでの理由の補強のような論理も失くしてしまうほどの感情というべきか、このどんどんどんどん少しずつ少しずつ自然に先延ばしにしていってしまうというのが、瑞希の行動としてとてもリアルで、表現としては良いなと思います。(こうなったことは何も良くないがね!!!!)

類の言葉

またそんな、瑞希が自身のことを話すという覚悟を決めたことを類に打ち明けたシーンの、

類のセリフがめちゃくちゃ温かくて、すごいいいなと思いました。

類という人間は良くも悪くもとても素直であって、また瑞希の事情も気持ちもよく分かるからこそ「きっとうまくいく」とか「大丈夫」という無責任でもある言葉を口にすることはせず、ただ願っているという想いだけを伝える。
そんな類の言葉から、屋上で紡がれた長い時間で生まれた絆も感じることができたような、そんないいシーンだったと思います。

声優さんのすごさ

またそんなシーン、に限らずですが、今回の要所要所のシーンをものすごく引き立てたのは声優さんの演技だったと思います。

繰り返しになりますが、この瑞希への言葉を贈る類の温かさは本当にいいものでしたし、

今回ずっと通して、瑞希の中にある悩みとか躊躇いとか不安みたいな感情すべてが一つ一つのセリフから感じられて、これが全編通してずっとグサグサ刺さってくる大きな要因だったと思います。

今回の決定的な屋上でのシーンの瑞希の声には、本当に見ていて、聞いていて寒気がするほどの感覚がありましたし、

校舎の中での瑞希のセリフ一つ一つには魂がこもっていて、だからこそ見ているこっちの魂が削られるような、本当にそんな物凄い演技だったと思います。
マジで見ててキツかったし、この記事を作っている今もキツい・・・w

また今回、絵名に関しても同様にすごい胸をえぐるようなものがありました。

屋上から逃げ出した瑞希を追いかけて、

捕まえ、

そして瑞希の想いを聞き、

その後の、瑞希が背中を向けてから瑞希がその場を去っていってしまうまでの絵名のセリフはたった5つだったのですが、それでもその5つ全てが強烈に印象に残るくらいのものでした。

その中でも特にこの絵名のセリフ。

「なんで最後去っていく瑞希を追いかけられないのか」「なんでその場で上手く言葉を瑞希にかけられなかったのか」「どうしてあんな反応をしてしまったのか」というような自責の念や、
「なんで別の人から聞くことになってしまったのか」「なんで屋上に誰か来たときにすぐその場を離れなかったのか」「なんで無理にでも瑞希についていかなかったのか」「そもそもなんでクラスの出店の調味料を持って帰って来てしまったのか」のような、この状況に至るまでの自身の選択を呪うような想いを全てこの一言に集約している、そんなセリフに感じました。

言葉になりきらない想いを乗せきることで、そこにいないはずの人間を作り出す。
声優さんは本当にすごい方々ですね・・・

今回のことを描写するのに使われた素晴らしい表現たち

またすごいのは声優さんだけに留まらず、今回の話を余すことなく届かせるために施されていた様々な表現がありました。

一枚絵を使った新しい表現

7話での屋上、絵名が男子生徒から真実を聞いてしまい、そんな絵名を見た瑞希がそのことに気づいてしまったシーンでは、過去のシーンがさも走馬灯のように思い起こされるような表現があり、

瑞希を驚いた顔で見る絵名と、それに絶望するような瑞希のイラストを動かしながら見せる。

こういう見せ方や切り替えの間というのは今までのプロセカではなかったもので、今回のストーリーを最大限よくするための描写として考えられた工夫だと思います。
他のノベルゲー的なものでの表現としてこういう一枚絵を使った今回のような表現は見たことがあったので、本当に違うゲームのストーリーを見ているかのような感覚すらあり、よりのめり込むように見ることができたのが非常に良かったです。

すべてをぶち壊すのに最高の舞台

そんな決定的なことが起こった7話の屋上。

そもそも屋上を瑞希が選んだ理由は、かつてのイベント『KAMIKOU FESTIVAL!』でみんなとの繋がりを感じ、『ボクのあしあと キミのゆくさき』では絵名が瑞希のことを待ってると言ってくれた大切な思い出のある場所だから。

また絵名と瑞希が素直に屋上に迎えなかったのは、アクシデントからの瑞希の優しさからの行動によるものでした。

また今回、ようやく瑞希は決心を固め、絵名たちに打ち明けるということを決め、少しずつ少しずつ先延ばしにしながらも逃げられないような状況を自分で作っていくという頑張りも見せていました。(この類に話したことも、その一つかもしれない)

そして屋上というものに思い出を作った2イベントたちと同じように、夕暮れの屋上という舞台を整えて

すべてを理不尽にぶっ壊す。

瑞希たちは何一つ責められるようなことはしていないのに、たった一つの無邪気な悪性によって全てがぶち壊されたこのシーンというのは、瑞希のことを思えば苦しいものですが、ストーリーの運び方・物語の作りとしては「人の営みのリアルさ」とか「運命や世界からの裏切り」みたいな、もうどうしようのないものに翻弄される2人が、”残酷”という美しさで表現されていたような気がします。

Live2Dモデルでも新しい見せ方

そうして迎えた8話における校舎の中での出来事のあと、絵名に背中を向ける瑞希というのがいましたが、この後ろ姿というのも今まで見ることができなかった表現です。

これはその時発していた言葉の通り、隠していたことの報い的に感じているであろうことからも絵名に顔向けしづらいというのもありつつ、多分それよりも真実を知った絵名の方を見ることができない、見るのが辛いということの表現としてこれが使われていて、すごくいい表現だったと思います。

8話の最後

またそんな8話の最後は、テキストボックスの表示がないままにただ瑞希の独白が静かに流れていました。

またそれと同時に、右上に表示されているメニューを開くためのアイコンが少しずつ暗くなっていくという表現もなされていました。
これは瑞希が喋りながら少しずつ目を閉じていく表現として、もう体に力を入れることが難しいくらいに精神が衰弱してしまっているとも感じられますし、もっと直接的に瑞希が闇に落ちていく的な風にも捉えられ、これも表現としてはすごく刺ささりましたね・・・

精神的にキツイ時って、太陽の光のみならず部屋の電気すらも眩しくて辛いみたいな感覚があって、だから部屋も暗くしたいし目も閉じていたいみたいな感覚があるんですよね。
そういう感覚をストーリー制作の人も持っているってことなんでしょうか・・・
ニーゴのストーリー作ってる人って、そのへんの描写がリアル過ぎて結構心配だったりもします・・・

そんな8話は

またそんな8話を見ようとすると、ストーリー開始前に注意が表示されます。

ある意味ネタバレでもあるわけですが、それはいいことになるわけないのは7話まで読んでれば分かるので問題なく、むしろこれは8話の内容がそれだけ悪いものになるという覚悟のもと見るという注意にもなっていて、よりしんどい思いで見ることになりましたね・・・(心臓の弱い方はお控えくださいの強化版みたいな)

これはエリア会話が見れないなどの実際に困ることが起きるからというのもあるんでしょうが、一つの演出として捉えることもでき、なかなか凄まじかったなと思います。

タイトルのサムネイル

またそんな瑞希がいなくなってしまう8話のサムネイルは、誰もいない夕暮れの廊下を映したものでした。

これ、過去のイベントとメインストーリーを全て確認したんですけど、各話のサムネに誰もいないのは今回が初めてです。
これもまた、今までにない表現であり、今回のストーリーを印象的なものにしていると思います。

誰もいない校舎の画像で、タイトルが「ごめんね」は流石に苦しくてしんどいんですけど、

これは『ボクのあしあと キミのゆくさき』の8話の最後のセリフも、瑞希の「――ごめんね、絵名」というものだったりもして、何話またいでの表現入れてきてんだよ!って、喰らった感じもするところです。

現実世界に現れなくなった瑞希

そうして現実世界に現れなくなった瑞希ですが、湖のセカイではその存在を確認できます。

またライブトップボイスでも瑞希には専用のボイスが存在しています。

こうした演出も今まで見ることができなかったものであり、ストーリーの外側にまで波及してきたのも、それだけことの重大さが表現されているようでインパクトがありますね・・・

この湖にいる瑞希のエリア会話と、ライブトップボイスはキャラクターアーカイブからは確認できないものであり、かつてのコラボやエイプリルフールのエリア会話のように今しか見ることができない(というか、このイベストを見るとこのエリア会話が見れて、解決編を見たらこのエリア会話が見れなくなるというシステムだと思う)ので、次のニーゴのイベントまではちゃんと確認しておきましょう。(まあそんなに見たいものでもないだろうけど、ちゃんと見届けたいと思うので・・・)

暁山瑞希をどう救う?

さて、ここまで今回のストーリーがいかに印象的でインパクトがあってすごくてエグくてしんどいくて辛くてキツかったかという話をしてきましたが、ここからは、じゃあこの先瑞希はどうなるのか、ということを考えていきたいと思います。

そして、結論を先に言うと、瑞希は一つだけ諦めてとりあえずはニーゴのみんなの元に戻って来るんじゃないか、というものになります。

また今回のイベントでは、イベント終了後にyoutubeで行われているアフタートークが行われず、次のニーゴのイベント時に行うとあったので、次のニーゴのイベント時にはこの状態は解決されるものとして短期での問題の解消も前提にしていることをご了承ください。

現状を整理する

今回のストーリーはあまりにも衝撃が強く、色々なことが吹き飛んでしまった気がしないでもないので、現状をより正確に整理するところから始めたいと思います。

瑞希の現状

今回のイベストで絵名の元から逃げ出した瑞希の現状は、恐らく今の間だけ見れるであろうエリア会話とライブTOPボイスから窺い知ることができ、

自分の行動の遅さを若干後悔するようでもあり、もしものルートを考えながらも諦めの中にいるような瑞希がエリア会話で見られます。

また文化祭の”ぬいぐるみが吊るされている”という描写から、ぬいぐるみが瑞希のメタファー的存在であると考えると最悪も想像してしまいますが

バイト先には顔を出すような口ぶりであることがライブTOPボイスから確認できるので、それはひとまずの間は大丈夫であると考えて良さそうです。(とはいえひとまずの間のみであって、予断を許さないような精神状況であることには変わらないでしょう)

瑞希の気持ち

また上記のような状況にある瑞希ですが、そんな瑞希が救われる道を考える上で、どうして絵名の元から逃げ出したのかということを明確にしておく必要があります。

とはいってもそれは瑞希本人の口から語られており、「受け入れてもらえないかも」という怖さ、そして一番は「優しさがみんなの中に生まれちゃうことが嫌だ」というものでした。

今まではこのことに関しては幾度となく”関係性が変わってしまう”という言われ方をしていましたが、その”関係性の変化”というのは”そもそも受け入れてもらえない”or”みんなの中に優しさが生まれてしまう”というものであると、ここでは解釈して以後進んでいきます。

絵名の気持ち

そんな瑞希の真実を知り、叫ぶように吐き出された瑞希の想いを知った絵名は、屋上から逃げ出す瑞希を追いかけた時にも言っていたように”掛ける言葉が分からない”ような状況のまま一連の出来事が終わっていきます。

それでも最後の8話のシーンにおける絵名のセリフの全てを見ていくと、ほんの少しだけ絵名の感情が読み取れるセリフがちゃんと存在しているので、それらを見ていきます。

まずは、「もっと早く、話さなきゃいけなかったんだ」という瑞希に対し、「っけど、瑞希は……!」という言葉のみのセリフ。

これは話さなかったこと自体に対して責めるどころか、”話そうとしてくれていたこと”なのか”それだけ話しずらいことだった”からなのかは不明ながらも、秘密を持ち続けていた瑞希を肯定しようとしているセリフのように見えます。

そして、真実を知った絵名に対して瑞希が「……びっくりしたよね……?」と問いかけた際には、「っ……」「でも……それは……!」と、2つにまたがってのセリフでした。

これは、1つ目が”びっくりしたことは否定できない”という反応。
しかし2つ目は否定から入っているので、”びっくりしたことに関しての弁明をしようとしている”という反応で、この弁明の内容に関しては「びっくりした以上のことはない」という言葉に繋がるはずだったのかなという”想像”こそできますが、作内の描写からは断定できるものではありません。

またさらに、瑞希の嫌だと思うものは”みんなの中に優しさが生まれちゃうこと”だという話を聞いた際の絵名の反応は、「……そんな……」「そんな、こと……っ……」と、これもまた2シーンにまたがるセリフ。

これに関しては一応2つの解釈ができそうだと思っていて、
1つは、「そんなことない」と否定しようとしたけど、言いながら自信がなくなってしまったというもの、
もう1つは、「そんなこと、できない」という、無理難題のようなものに対する素直な感情を言いきらなかった絵名の優しさ。(こっちの方が瑞希が嫌といったものそのものって感じがあり、構造的な表現としてキレイなので、こっちが有力な気はしています)

この解釈についてはどちらでもそこまで違和感はないし、どちらの意味も含まれているとも取れる気がします。

そしてやや前述のものと被りますが、瑞希が走り去っていくのを見送る形になってしまったあとの、絵名のこのセリフ。

これは「うまく言葉にできなかった、瑞希を引き止められなかった」という自責の念と、「どうしてこうなってしまったんだ」という運命を呪う言葉のどちらか、またはその両方だと考えています。

ここまでセリフの解釈を考えながら長々語って来ましたが、結局ここでは何が大事かというと、

絵名はこの状況に仕方ないとは全く思っていない

ということです。

つまり障壁となるのは

今まで見てきたことから、瑞希が再びニーゴの関係性を取り戻すために障壁と言えるようなものは

瑞希の気持ち絵名たち側が受け入れられるかどうかなわけです。

とはいえ、絵名に突きつけられたものは「優しさが嫌」というものであり、瑞希のことを思えばこそ身動きが取れなくなるようなものであるというのが難しい・・・。

質が違うかもしれませんが、Leo/needのストーリーにおいて、幼馴染の志歩や穂波から「話しかけないで」と言われたことから、すれ違っていく現状を分かりながらも行動できなかった一歌のような立場とも見ることができる気がしれないな、なんてことを思いました。(プロセカのストーリーは、あるユニットで起こった出来事やその構造が、別ユニのストーリーで同じような形で表現されることが珍しくないので、今回もそれと見れるかもなと思っています)
ただバラバラになってしまった中学生のLeo/needがまたちゃんと4人で一緒にいられるようになるまでというのは、咲希が戻って来た高校1年生までの約2年かかってますからね。果たしてどうなるか・・・(というのをこれから語っていくんだけどね)

残されたカード

次に、瑞希がニーゴに居続けるための障壁を解決・解消するために、またそもそも瑞希が現実世界に戻るために、力になりそうな要素は何があるのかということを考えていくことで、現実的なストーリーの運び方を考えていきます。

今回の当事者とも言える瑞希と絵名、またその2人の様子を知っている男子生徒ABC以外で、今回の事態を把握しうる人物として

あらかじめ瑞希から打ち明ける覚悟を決めたという話を聞いていた類という存在がいます。

普段から特段親しくしているわけではなさそうな2人ですが、例えば校内の噂だとか、瑞希が学校に来ない期間が比較的長く続くとか、洞察力や推察力に長けている類ならばちょっとしたことから今回起きた事態に気が付いてもなんら不思議ではなく、類側からの働きかけによって瑞希と話す機会を持つなんて描写も容易に考えられます。

奏・まふゆ

また今回、文化祭が終わった後、に奏とまふゆに対し「ふたりに、話したいことがある」と瑞希は真剣な顔で伝えています。

そんなことを告げられたにも関わらず、文化祭の直後から瑞希はナイトコードに来なくなるということになるんでしょうから、奏やまふゆは何かあったかと考えるはずです。
とはいえ絵名の口からその詳細を話すことは絶対にしないでしょうから、「文化祭で疲れたんじゃないかな・・・」とか「少し瑞希と喧嘩しちゃって・・・」などと言って誤魔化しそう。
となれば次に考えるのは”話したいことって何なんだろう”ということになるわけで、察しのいいまふゆあたりが『ボク達の生存逃走』の恩返し的な感じでなにか動くような展開なんかもなくはなさそうです。

というのも、まふゆは瑞希の秘密に関してもうすでに把握しているんじゃないかと考えているのがあります。

その根拠はメインストーリーの4話と7話。

一人で居たいと言うまふゆがセカイにて、今まで見せていた表モードまふゆではなく闇モードまふゆで奏たちと接しますが、初めてリアル(?)で顔を合わせたはず、しかも”いっつも楽しそうにしている”ということが分かった上で”消えたいという感情も全部分かっているんでしょう?”と、瑞希に対して発言しています。

またそれより前の4話、「価値観を押しつけられるっていうか、……『こうするのが当然』って思われてるみたいで。ボクだったら、ちょっとキツいなって」という発言を瑞希からまふゆは聞いていました。

つまり、実際に瑞希の姿を見たことでまふゆは全てを理解した。

だからこそ、このセリフがあったんじゃないかと、そう考えているわけです。

そう考えると、全てをショーのネタとして面白がるという理由で等しく扱ってくれた類みたいに、全てに興味がないからこそ等しく扱ってくれたまふゆは第二の類のような存在になれる可能性があり、物語の鍵を握る可能性も少なからずある気がします。

カイトとメイコ

また同じく今回の事態を把握し得て、かつ瑞希に対してのアクションを一番起こしやすい存在として、メイコとカイトが存在します。

エリア会話での様子から、瑞希はおそらくセカイには来ているようですし、仮にそれがゲーム上の表現で実際にはセカイに来ていないとしても、スマホやPCから話しかけられるカイトやメイコは、瑞希をニーゴに繋ぎ止める上では非常に力になってくれそうな気がします。

絵名の気持ち

また今回、瑞希の秘密と想いの全てを知った絵名は、この状況でいいとは思っていないだろうというのはさっき言った通り。

絵名からの呼び出しは素直に受けてくれなそうな瑞希ですが、そう簡単に諦めてはくれない絵名の性格は瑞希が一番良く知っているといっても過言ではないはずで、最後になにより大事になってくるのはこの絵名で間違いないでしょう。

また瑞希の気持ちは今回聞くことができても、その瑞希がどう過ごしてきたのかは全く知ることができず、絵名が答えを出すにも意外と情報が揃っていないという状況でもある気がします。
となれば、絵名にかなり近い人物で、その瑞希の様子をもう少し詳しく知る人物として弟である彰人やその相棒である冬弥がいます。
さすがに他所の箱イベでストーリーをガッツリ展開するのは辞めて欲しいしそれはしないと思いますが、次のニーゴイベだったり、解決編までになにか混合イベが挟まるのであれば、彰人や冬弥も力になってくれる展開がある可能性もなくはないかなと、そんなことも思います。

残念ながら、障壁は取り除けない

さて、ここまで瑞希が戻って来るために力になってくれるかもしれない、ということを見てきましたが、それでも瑞希がニーゴに戻るための障壁は取り除くことはできないと考えます。

瑞希が戻って来るための障壁は前述した通り、「瑞希の気持ち」と「絵名たちが受け入れられるか」というものです。

そもそも絵名は、瑞希がどういう属性であるかというのに関わらず、瑞希(Amia)という一友達・仲間として大切に思っていたはずですし、それは秘密を聞いても聞かなくてもずっと同じであるはずだと思います。

だからこそ屋上から逃げ出した瑞希をすぐに追いかけることができて、かける言葉も分からないままでも捕まえて、

最後には自分を責めたり呪ったりするような言葉を吐いたのだと思います。

またまふゆに関してはもう気付いていそうというのもありつつ、気付いていなかったとしてもさして驚きもしなさそうで、一番瑞希が求めるものに近そうですし、

奏に対しては、そこまで”話せないことを秘密にしている”ということを伝えてはいないと思うので、絵名ほどには重大に捉えずに済む可能性もそれなりに高いと思うので、そっちの方はあまり問題になるとは思えません。

だから”絵名たちが受け入れるかどうか”というのは、驚くという反応こそあれ、結果的には”受け入れるもなにも”瑞希(Amia)”という個人が大切だから一緒にいるだけだ”という話で解決できるし、”顔も名前も分からないようなネット上から始まった付き合いなんだから、結局中身でしょ”みたいな結末は非常にキレイだししっくり来るし、そういう方向でなくとも絵名たち側からの歩み寄りは絶対にするはずというのが容易に想像できるので、もうそういうものとしてここでは問題にしません。

しかしながら「瑞希の気持ち」という障壁をどうにかするというのはかなり難しく、はっきり言って無理難題です。
”優しさ”が嫌と言われたから気遣わないようにしようとしても、それは結局気遣わないという優しさであって、秘密を抱え続け、わざわざハードルを上げるような状況を作って瑞希の想いを聞いてしまった以上、それを意識するなというのは不可能です。

そもそも、仮に大したことない隠し事でも、それを意味ありげに隠された後に聞かされたら、触れられたくないことなのかと気遣うのは当たり前。
例えば「自分はすごい寒がりで、夏でもヒートテックを着てるんだ」みたいな、スッと言われたらマジでなんてことないことを1年近く隠された後に明かされたとして、そしたらさすがに「夏場でもちょっと冷房の温度を上げる」とか「寒いところへの遠出は控える」とか「電車でも弱冷房車を探して乗る」とか、そういう気遣いをするのって、その人が大切であればこそ絶対にしてしまうことです。
逆にそういう行動に対して「そういう気遣いが嫌なんだ!」とか言われたら、悪いけど普通にキレますよ
気を遣わないのは無理だろって。

だから瑞希の希望は絶対に通らない、通ったようにストーリーが進んだとしてもそれは表面的な問題の解消にしかならないわけです。

じゃあ暁山瑞希は救えないのかと言ったら、そんなことはありません。

暁山瑞希は、こう救う。

じゃあどうやって暁山瑞希を救うのか。

それは簡単。

慣れ

です。

そもそも瑞希の願いがわがまま的であるところは本人もある程度自覚しているところなわけですが、少なくとも絵名に対して”話せない、隠す”という態度を取ってしまった以上、もう不可能な願いであることは確定しています。

だから瑞希の願いを100%満たす方法はもう存在せず、その100%の願いを叶えてあげるという救いはもう諦めるしかありません。

だから瑞希は、KAITOが言ったように選び抜く必要があるわけです。

「耐えられない」と言ってニーゴとの関係を諦めるのか、

ニーゴとの関係のために優しさを耐えてみるのか。

わっかんないですけど、多分そういう優しさとか気遣いって、親しき仲にも礼儀ありじゃないですけど、別に普通の友達同士でもあると思うんですよね。

世間的には問題なくても嫌がることがあることを知るとか、
逆に世間で大っぴらにやったら問題だけど本人が自虐的に笑いにしてる時は一緒に笑ってあげるとか、
普通に触れちゃいけないラインとか、
そういうのって人それぞれ色々あるわけで、それは世間一般であるないに関わらずみんながみんな持ち合わせてるものだと思うんです。

だからこういう気遣いも、付き合いが長くなってくれば自然と慣れる(馴染む)んじゃないかなって思うんですよね。

一生腫れ物を扱うみたいにされたらそりゃキツいけど、ニーゴはある種みんな腫れ物的である自覚があるというか、人の痛みが分かる人と瑞希も言っていたわけなので、そんなことにはならないでしょう・・・多分・・・

となれば、瑞希がそういうみんなの中に生まれてしまった優しさを「すごくいいもの」って思える日が来るかもしれないし、そのいいものと思えるかもしれない優しさそのものも消えていって全く完全に元通りみたいになるかもしれない。

そして多分絵名は良くも悪くも素直ですから、瑞希の要求には100%応えられない(気遣いや優しさは生まれてしまう)ということを告げた上で、それでも瑞希が去っていくようなことになるのを全力で拒否するという解答を出すような気がします。

これに関しては、瑞希の秘密を他の人から聞いてしまった唯一のいいところになりうるものだと思っていて、素直に屋上で瑞希から秘密を聞いていたら、その”優しさが嫌だ”という想いまでしっかり聞けていたかは分からない気もするんですよね。
秘密に関しては明かすけど、どこか角が立たないようにというか、マイルドな伝え方をしてしまって、絵名にそのすべてが伝えきれない可能性もあったんじゃないかと。

そういう意味では、今回最悪な状況で全てが終わってしまったという状況になったからこそ、瑞希の心の底からの感情を聞くことができたとも言えそうで、これが未来では良かったことになる可能性は十分あるし、むしろ幸運だったんじゃないかとすら思います。

ただそれでも、全て分かった上でその要求には100%は応えられないけど一緒には居たい、というのは絵名のわがまま的な解答にはなるので、構造的に絵名が譲歩していないのが構造的にスッキリしないというのがあるかもですが

ある意味では瑞希は絵名に”待ってもらった”という貸しがあるので、その絵名のわがままに付き合ってあげるのでチャラという方向に話が転べば、結構スッキリ収まるかなと。

またそんな”優しさに耐えてみる”という選択をする上で、状況はかなり違えど受け入れてみるという選択をしたことでかけがえのない仲間を手に入れた類という存在がこの状況を把握していそうというのもかなり大きいです。

類はワンダショのメインストーリーにて、司の失態以後、

態度をちゃんと改めた司の話もろくに聞かずに、ただ”一緒にショーをする気はない”と突っぱね続けたキャラクターでした。

しかし半強制的に見せられたショーから司の想いを受け取り、そこからワンダーランズ×ショウタイムとして幸せな日々を送ることができているという経験の持ち主です。

繰り返しますが類と瑞希では状況がかなり違います。

しかしながら、もう一度差し伸べられた手を取ってみるという選択が良い方に向かうこともあるということを体験している類なので、そんなアドバイスもしてくれるかもしれません。

また前述の通り、まふゆが全てに気付いているような状態であるなら、瑞希と容易にコンタクトを取ることはできそうです。

そこから弱カイトくらいのキツめな「じゃあもう私達とは一緒にいたくないってこと?」みたいなことをズカズカ言ってくれたり、「その優しさって何がいけないの?」みたいな無感情正論パンチで、この状況になってしまった上でこれから瑞希がどうしたいのかというのをしっかりと引き出してくれるような展開も望めそうです。(画像は正論パンチを絵名に食らわせたシーン)

また上記と同じようなバチャシン達も同じことをしてくれる可能性が非常に高い感じがしますね。(というかこっちのが可能性あると思う、まふゆが全部に気づいている説はあまりに仮説すぎるw)

後はこのバチャシンたちが塞ぎ込んでいるような状態にある瑞希と絵名とのパイプ役になってくれる可能性が非常に高く、その中もカイトは上記のものよりももっと激しい言い方をしそうだったり、メイコはむしろ状況が変わったらならばとなにか動いてくれる可能性もありそうで、そういう展開も望めそうです。

とここまで色々語ってきたわけですが、色々な条件や前提を使った上のものではありながらも、結構瑞希にちゃんと救いが訪れそうな気がしてきませんか?どうですか?ww

まあ少なくとも自分はこういう結論に至ったので、今回のストーリー以後の胸のざわめきというか、虚無感というか、メンタル削れる感じのことに関してはかなり解消されました。

改めて、瑞希の救い予想を、実際のストーリーのようにしてみると

この状況のままでいいわけないと納得いかない絵名が、瑞希に関することをもっと知りたいと思う

彰人や冬弥や杏あたりに事情聴取

同時期に、校内の噂とか絵名を見かけるなどして類がこの状況を察知

また同時期に奏やまふゆが、ナイトコードに来ない瑞希を心配し出すが、絵名は真相を言わず

絵名の様子から状況をある程度察したまふゆ個人で瑞希にコンタクトを取って瑞希で話し、瑞希の今の想いを聞き出す(もしくは類で同じ状況が発生する)

その話から悩む瑞希にバチャシンや類(まふゆ)からの言葉

絵名と瑞希がもう一度話す

とりあえずは絵名のわがままに乗るような形だったり、もしくは普通に瑞希の意思で一緒にいることにしてみる

後日奏にも話しをして、絵名とまふゆは知ってたのに奏だけ知らなくてびっくり、でも「そうなんだ、話してくれてありがとう」的な感じで大団円

というストーリーなんじゃないかと!

またこれがマジであたってるとすると他キャラ出過ぎなので一つ混合イベが挟まる気もするんですけど、まあこのうちのどれかが当たってたらいいな~というか、そうなる気がするって感じ程度のものです!
もし次が絵名バナーでこれやるとしても、絵名の出番そんなに多くできない気もするから外れてる気もするんだけどね・・・

まあこうなると思えば今回のストーリーで負った傷も多少耐えられるというか、そういう目的でもあるものなので違っても許してください!

残る問題、性別的な問題をどう解消する?

ショッピングとかの時などの着替え(試着)とか、スキンシップ的なことの距離感とか、どうしても性差から生まれてしまう問題はどうするんでそゆか・・・

そもそも瑞希視点だけであればそういったノンバイナリーやXジェンダーなどと言われるような属性を持つ人が社会の中でどう扱われていて、どういう想いを抱えているのかというのをテーマにしたものと解釈できますが、それを女性である絵名たちから見たときにはそういう人との付き合い方という別のテーマが発生し、更にもう一つ難しいテーマを扱うことになります。
上記で語った瑞希を救う方法というのは、あくまでも表面的な関係性の一時的な回復によって唯一無二な関係性になれるかもしれないという新たな希望を得るというだけのものであり、実際その関係性までたどり着くにはそういった問題に対して慣れていけるかという感じのもう一つの障壁が存在することになるので、これからの瑞希のストーリーはそういう方向で進み出すということになるのかもしれないという予想も補足として置いておきます。

非常に難しいテーマであると思いますが、今まででも語っていたように、そもそも性別は関係なく”瑞希(Amia)”という一人間と関係性を築いてきたのがニーゴのストーリーであったはずで、その性別という部分が薄まるインターネット上から始まった関係性というのもそれを表現する上でのキーだったりしそうです。

今までしてきた予想はさておいても、そういう”瑞希個人”との付き合いをこのまま失くしてしまうことを良しとする絵名ではないことは確実だと思います。
この先の次のストーリーでこの問題はある程度解決されるというのがアフタートークの開催からも分かるので、次のイベントまでこらえればきっといい方に向かったものが見れるのだと信じて、この話はここで締めとさせていただいきます。

余考察

セカイにおけるバーチャルシンガーの特性について

カイトが”まふゆが進むために必要な存在”として瑞希を見ていたように、少なくともカイトはまふゆファースト過激派という感じなのが今回の描写ではっきりした感じがあります。

当然このセカイの想いの持ち主はまふゆなので、バーチャルシンガーたちがそのまふゆのための行動をするというのは当たり前なのかもしれませんが、

このメイコのセリフは瑞希を守るための言葉であって、まふゆのための瑞希を守るための言葉とは思えません。

じゃあなんでカイトはまふゆのために動き、メイコは瑞希のために動くのかという、その一貫性のなさが疑問になってくるわけですが、これは

まふゆの感情(気持ち)の表れとして現れたのがバーチャルシンガーだから

なのではないかという結論に至りました。

そもそものセカイの起こりは、まふゆが奏の曲から”自分”というものを意識したタイミング、もしかしたら”他者を通した自分”というものや”他人”というのをきっかけとしてのものと言えそうです。

そういう視点が正しいという前提で過去のバーチャルシンガー登場までの流れを見ていくと

メインストーリーから『囚われのマリオネット』にかけて、奏がまふゆのことを知ろうと働きかけてくる描写がずっと続き、その想いが強いこともまふゆは知って、

そこからまふゆの中に”他の人を知る”という気持ちが無意識化で芽生え、その直後の『満たされないペイルカラー』で絵名の吐き捨てるような言葉から絵名に対しての気持ちを持ったことでリンが現れる。

また元々は奏一筋的だったまふゆが絵名のことを知った『満たされないペイルカラー』があって、じゃあもうひとりの瑞希は?ということになる『シークレット・ディスタンス』でメイコが現れた。

それでもまだ進捗の得られないまふゆは、さらなる奏に対する気持ちも発生してルカが現れ、

現実での出来事をきっかけに、残る対象である”自分自身”というものが純粋にそのまま現れたのがレン。

事態は深刻なまでに追い詰められ、どうにかしなきゃいけないけどどうしていいか分からないという感情によってカイトが現れた。

つまりそれぞれのバーチャルシンガーの持つ特性は、

まふゆ自身以外の自分を見てくれる人→ミク
絵名への興味→リン
瑞希への興味→メイコ
奏への気持ち→ルカ
自分自身→レン
どうにか現状を変えないといけないという気持ち→カイト

というものであるから、カイトはまふゆのためにだけ動き、まふゆのセカイの中でもメイコは瑞希のために動けるのではないか、みたいなことを思ったりしたという、ちょっとした考察でした。

イベントストーリーの微妙な点

瑞希が今幸せじゃないというこの状況は微妙というか良くないですね。

それに加えて強いて言うなら、

『OVER RAD SQUAD!!』以降、

ずっとふざけたボケ的な表現として使われてきた顔ドアップを

ここで使うというのが、ちょっとそれはいらなかったというか、ここで急にチープに思えてしまった感がありました。

直前の2人並んだ瑞希の表情が見えない画のまま「でも……でも…………!」まで言って、

このドアップ場面では、単純にドアップなしの表情が見えるようになった瑞希一人の画にするというだけの演出で良かったんじゃないかと。

散々今までふざけたシーンでドアップ使ってきたのに、今回のシリアスなシーンで使うのはナシでしょって思ってしまいました。

これ言うか迷ったけど、他がストーリーとしては質が高すぎた分、たった一箇所の気になるところが過剰に気になってしまったというのがあったので・・・

まとめ

今回はストーリー予想という名の二次創作をしてしまってるんじゃないかってくらい傲慢なことをした気もするんですが、それをしないと心が耐えられないくらい衝撃的で強烈な話だったのがこのイベントストーリーだったということですね・・・

またSNS上では、この男子生徒を巨悪とし、めちゃくちゃ心無い言葉が投げられているのが散見されて、結構悲しくなりましたね。
ものすごく簡単な言い方をすれば、それをして瑞希が嬉しいと思うのか?ということなんですけども・・・

またプロセカというコンテンツにおいて”悪”として描かれるものは全て等しく”無自覚な悪性の発露”であるものであって、”悪という記号が与えられただけの存在”はいないと思っており、今回の男子生徒の所業も、本人はそれを悪いとは思っておらず、冗談(会話の盛り上げ)の範疇と思ってやっていることであって”無自覚な悪性の発露”に該当します。(だからと言って当然許されるものではないが、許さないのは瑞希や絵名であって我々ではないはずという話もありますね)

かつてはVividsのライブの妨害をしたみたこーや、えむの夢を一蹴した晶介なんかは登場当初は”悪”として描かれていたキャラクターです。
しかしこのキャラクター達は、後に味方になってくれているキャラクターでもあります。

つまりこれは、プロセカにおける”悪”というのは無自覚的な行動の結果のみであって、悪い人ではないからこそ、あとから味方になっても整合性が取れているわけです。
罪を恨んで人を憎まずってやつですね。

なので、ただただ登場人物を悪として非難する姿勢にはそこまで賛同できません。

確かに今回の男子生徒は擁護できないくらいにデリカシーのない発言で普通にロクでもない行動ですが、じゃあ自分に振り返ってみた時、同じようなことは一度もなかったのかと。
他人の容姿や属性や性格や言動なんかを面白がった経験はただの一度もないのかと。
そうやって清廉潔白に生きてきた人だけは強烈な石を投げてもいいと思いますが、そうじゃない人はある程度共感の心も持っておくべきであり、その共感から自らを戒めるというのが、少なくとも自分はこのストーリーの正しい受け取り方だと思っています。

不寛容や単純な拒絶からは何も生まれず、理解と共感から物事を選び取っていくことがいいことであるというのはプロセカのストーリーで描かれている、なんなら瑞希を通して一番描かれていることだとも思うのですがね・・・

また、今回登場した男子生徒の無自覚な悪性と同様、まふゆの母親や、絵名に「才能がない」といった父親の行動なんかも全て無自覚な悪性であるし、奏が父親にしたこともそういうものだと奏自身が思ってしまっている、みたいに、そういった”無自覚な悪性”との付き合い方がニーゴのストーリーのテーマの一つとして描かれているような気がします。

そういったことが描かれているとも言えるプロセカというものの感想において、一要素や一行動で以って”悪”と定義し、排他的な態度をとるということはプロセカというコンテンツの本旨ではないという個人的な解釈もありますね。
(そう思う感性自体もとても大切なものだとは思いますが、それを表に出すかどうかはまた別問題。ましてや相手は創作の中の人物なので、受け取った側ですべきはそれを自分に省みることだと思うし、それを表に出してしまうことが本当に正しいのかをしっかり考えるという姿勢を忘れてはいけないと思うという話です)

同じプロセカを楽しむものとして、もう少し優しくなれないものかと思ってしまったところでした。

まあそんな、色々と考えさせられるような内容であった今回のストーリーの感想は、ある意味超大作的に長くなりました。過去最長です。

そんな記事を最後まで読み切っていただいた方には最大限の感謝を。(大変お疲れ様でした)
そして次のイベントで良い方に進んで行ってくれという強い祈り持ちながら、これからのストーリーの行く末を見届けていこうと思います!!

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